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www.drmasato.com

臨床で毎日使える
図解整形外科学検査法
著:新関真人DC
発行:医道の日本社
ISBN4-7529-3058-7 C3047
定価:4,515円(税5%込み)

アップデート(12) 2007年3月24日(4月9日追記)

I. 誤字の訂正、内容の修正

■VI、VII、P.60、64、249

側副靭帯ストレステスト−膝[英語表記の綴りを訂正]追記

Colateral ligament stress test-knee 1: valgus
Collateral ligament stress test-knee 1: valgus

Colateral ligament stress test-knee 1: varum
Collateral ligament stress test-knee 1: varum

■VIII、P.204、249

側副靭帯ストレステスト−肘[英語表記の綴りを訂正]追記

Colateral ligament stress test-elbow
Collateral ligament stress test-elbow

■P.48

検査結果の評価
持ち上げた側の骨盤が下がったら陽性(②)
→検査結果の評価
持ち上げた側の骨盤が下がったら陽性(

■P.49

写真1-21
→写真1-21:(左)陰性/正常、(右)陽性/異常

II. 内容の追加

■P.48

トレンデレンバーグテストと関係する事柄を整理します。

トレンデレンバーグテスト

まず、基本となるトレンデレンバーグテストでは、P.49・写真1-21左のように骨盤が持ち上げた脚側に傾いてしまう場合が陽性で、 軸足側の股関節外転筋の機能低下としてP.48の臨床メモで述べた病理を疑う。

トレンデレンバーグ歩行(Trendelenburg gait)

歩行時の骨盤の位置、体幹の位置を観察する。注意する点は、骨盤の左右の傾斜(+θZ/-θZ)と左右の移動(+X/-X)、体幹/脊柱の左右への傾斜と移動(θZ/-θZまたは+X/-X)である。[オーソゴナルの記号に関しては、こちらを参照]
正常な歩行では、骨盤の上下移動は5cm以内、傾斜は約5度、移動が2.5〜5.0センチとされる。 骨盤の上下移動は、遊脚初期では遊脚側の骨盤は下降しているが、遊脚終期に向けて上昇していく。 股関節の動きが正常で痛みの無い状況では、骨盤の上下、左右の移動が少なく、左右の立脚:遊脚の時間が均等である。
骨盤が上下、左右に大きく動く、体幹が左右の大きく揺れる、立脚の時間が短い、等の場合は、股関節、作用する筋、神経支配の異常を疑う。

  1. 非代償性トレンデレンバーグ歩行
  2. トレンデレンバーグテスト陽性と同様に遊脚側が下がり、骨盤が立脚側に大きく移動する。 重心位置を移動させることで立脚側の股関節外転筋の負担と股関節の圧迫を軽減させる。

  3. 2. 代償性トレンデレンバーグ歩行
  4. 体幹/脊柱を立脚側に移動させて、弱化した股関節外転筋を補助する。Duchenne Sign陽性とも呼ばれる。

股関節外転筋(主に中殿筋、筋膜張筋)の弱化

  1. 上殿神経(L4 - S1)の障害
  2. 仙腸関節の炎症による反射
  3. 変形性関節症による疼痛